By ARK Invest

本レポートは、2023417ARK社のHPに公開された、英語による「Newsletter #362」の日本語訳です。内容については英語による原本が日本語版に優先します。また、情報提供のみを目的としたものです。

 

  1. ARK Crypto Brainstorm #2:           地方銀行の危機とマクロ経済の不確実性の中で、繁栄してきた暗号資産

By Yassine Elmandjra | @yassineARK
Crypto Lead

 

暗号資産分野の専門家が交代で参加して四半期ごとに行なう対談、ARK Crypto Brainstormの第2回目をお届けします。今回は、Lyn AldenJeremy AllaireChris BurniskeAngie DaltonPaul GrewalCaitlin LongMike Sonnensheinといった錚々たるパネリストが、現在の規制状況や最近の地方銀行の危機がビットコインに与える影響など、業界で最も差し迫ったトピックに踏み込んでいます。

まず、米国での規制について、特にイノベーションの育成と消費者保護の確保のバランス、規制当局と業界関係者との対話継続の重要性などについての議論が行なわれました。また、地方銀行の危機を契機に、ビットコインがカウンターパーティ・リスクのない分散型の安全な価値保存手段として、従来の金融ネットワークに代わる可能性を秘めた存在として注目されていることも紹介されました。さらに、パネリストたちは、レイヤー2ソリューション、DeFiアプリケーション、そして、より身近で透明な金融システムを形成するポテンシャルなどのトピックを取り上げ、暗号資産の有望な将来について議論しました。

パネリストたちの視点や暗号資産の現状に対する洞察をより深く理解するためにも、ぜひこちらのビデオ全編をご覧ください。

 

  1. 米国エネルギー情報局、電気自動車の販売台数予測に課題を抱えている模様

By Sam Korus | @skorusARK
Director of Research, Autonomous Technology & Robotics

 

2014年、米国エネルギー情報局(EIA)は、2040年までに長距離電気自動車(EV)の米国における市場シェアがおよそ0%になるだろうと予測しました。しかし、昨年、米国のEV市場シェアは5%を超えました。そして現在、EIAは、年々予測を引き上げ、2040年の米国のEV販売台数のシェアは、以下のように14%程度になると予測しています。当社のリサーチによると、世界のEV市場シェアは、2027年には70%以上に拡大する可能性が高く、米国もそれに迫る勢いであると見ています。

 

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  1. AI搭載アプリケーションの進化を形成している初期のオープンソースプロジェクト

 By William Summerlin | @summerlinARK
Co-Lead ARK Venture & Analyst

 

この記事は、Andrew Kimと共同で執筆しました。

 

最近リリースされたAuto-GPT BabyAGIは、いわゆる自律型エージェントの大きな可能性を示しており、AI研究およびソフトウェア開発のコミュニティでかなりの興奮を呼び起こしています。エージェントは、大規模言語モデル(LLM)をベースに構築されており、LLMがユーザーの指示に基づいて複雑な一連のタスクを実行できるようにします。インターネットやローカルファイルへのアクセス、その他のAPI、シンプルなメモリアーキテクチャなど、さまざまなツールを備えたこれらのエージェントは、AIアプリケーションにおける再帰性の実装における初期の進歩を示しています。まだ実験的で欠陥もありますが、エージェントは、AIのハードウェア/ソフトウェアのコスト低下による生産性の向上を加速させる可能性を秘めていると考えています。ARKのリサーチによると、AIソフトウェアは2030年に最大で14兆米ドルの収益と90兆米ドルの企業価値を生み出す可能性があるのです。

 

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GPT-4 APIを利用した自律型エージェントのワークフロー。
出典: https://yoheinakajima.com/task-driven-autonomous-agent-utilizing-gpt-4-pinecone-and-langchain-for-diverse-applications/

情報提供のみを目的としており、投資アドバイスや特定の証券の購入、売却、保有を推奨するものとみなされるべきではありません。予測は実現しない可能性があります。

GPT-4のような基盤モデル進化と並行して、多くの企業が独自のより小型で専門的なモデルを育成しています。基盤モデルは様々なユースケースで役に立ちますが、より小さな特化型のモデルは推論コストの低減などのメリットがあります。さらに、著作権の問題やデータガバナンスを懸念する多くの企業は、公開データと非公開データを組み合わせて独自のモデルをトレーニングすることを選択しています。その一例が、PubMedの生物医学データで学習させた27億パラメータのLLMであり、米国医師免許試験(USMLE)の質疑応答試験で好結果を出しました。MosaicMLプラットフォームでの学習コストはわずか38,000米ドルで、計算期間は6.25日でした。これに対し、GPT-3の最終トレーニングでは、500万米ドルに近い計算コストがかかると推定されています。 

 

 

 

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