By Brett Winton
ゲノミクス・イノベーション:成長の起爆剤
ゲノム時代の医療
「ゲノム時代」
この5年間で、我々は人体を構成する基本要素である分子にアクセスし、操作し、把握する能力において鍵と
なる転換点を迎えました。
• ゲノム配列解析は、かつては億単位の費用がかかる国家的なプロジェクトであったものの、今やそ
のコストは数百ドルへと低下しています。
• DNA編集は、蔓延する慢性疾患への対処法となりつつあります。
• 生きた細胞を用いる治療法により、1回の投薬だけで特定の疾患を完治させる可能性が出てきたの
は史上初めてのことです。
• バイオインフォマティクスは、DNAシーケンシングデータと治療法を実際の患者の治療成果へと結び
付ける役割を果たしており、科学者、企業および臨床医師は、どんな原因でヒトゲノムが壊れてしま
うのか、また、それをどうすれば修復できるのかを把握できるようになりつつあります。
「ゲノム時代」の医療は、人々の健康やそれに携わる以下のような企業に非常に大きな影響をもたらすと
期待されています。
• 基礎研究を実用化し、診断の精度を向上させ、個別化医療を先導するツールプロバイダー。
• 治療の判断材料となるデータを提供する診断プラットフォーム。
• テクノロジーとデータを結び付けて次世代の治療法を生み出し、20年ぶりに治療研究開発の収益を
増加させているその他の企業。
ARKの試算では、ゲノム時代へと変わっていくなか、治療法のパイプラインやツールプロバイダーは2024年に
は新たに何百億ドルもの収益を生み出し、株式市場時価総額を何兆ドルも増加させるとみています。
1 ”The Human Genome Project.” Genome.gov, www.genome.gov/human-genome-project.
2 “CRISPR.” Wikipedia, Wikimedia Foundation, 30 June 2020, en.wikipedia.org/wiki/CRISPR.
3 “Gene; Cell Therapy FAQs: ASGCT - American Society of Gene; Cell Therapy.” American Society of Gene and Cell Therapy, www.asgct.org/
education/more-resources/gene-and-cell-therapy-faqs.
4 Delude, Cathryn M. “Deep Phenotyping: The Details of Disease.” Nature News, Nature Publishing Group, 4 Nov. 2015, www.nature.com/
articles/527S14a.
5 “Big Ideas 2020.” ARK Invest, 29 Apr. 2020, ark-invest.com/big-ideas-2020/.