By Sam Korus

Teslaは第3四半期決算で、自動車部門の売上総利益率が温室効果ガス排出権の売却収入を含めた場合で3.00%上昇の22.8%、同収入を除いた場合でも20%超となったことを発表しました。事前のコンセンサス予想は、温室効果ガス排出権の売却収入を除いた場合で15.5~19.5%のレンジとなっていました。

ARKでは、9月上旬に公開したライトの法則(累積生産量が倍増するたびに一定の割合でコストが低下するという法則)に関する記事で、Teslaの主力車種「Model 3」が自動車業界を過去ずっと特徴付けてきた学習曲線をたどっていることを実証しました。累積生産台数が倍増するたびに、自動車の製造コストは15%低下してきているのです。

第3四半期に、Teslaはこれまで生産してきたModel 3の約22%に当たる数の車両を生産しました。ライトの法則に基づくと、この生産量水準ではModel 3の1台当たり生産コストは2,000米ドル低下するはずであり、Teslaは実際にこれを概ね実現しています。

Teslaが来年、生産台数目標を達成するばかりでなく平均販売価格を現在の水準で定着させることができれば、ライトの法則からModel 3の売上総利益率は年末までに30%に達すると予測されます。あるいはその代わりに、Teslaは短期的な利益を犠牲にして需要加速を図る選択に出るかもしれません。

Teslaのイーロン・マスクCEOは決算発表で、そう遠くない将来に同社は年間2,000万台の生産を目指すと発言しました。ライトの法則によると、その生産台数水準の場合Tesla車は平均販売価格が18,000米ドル、売上総利益率が25%になると予測されます。それに加えて、自動運転車は自動車業界の価格動向をさらに変化させる可能性もあります。

 

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